・体の内側や外側に面や線を引く。
・その面や線を補助線に立ち上がってくる「わたし」を観察する。
・そして、「わたし」と思っていたものが何によって貫かれていたかを知って、そのような「わたし」を超えていく。
このための装置、
「からだ−意識−わたしアクセスユニット」
というのが、この内装のアーキテクチャ(設計思想)となります。
<さらに詳しく>
精神科医(故)中井久夫氏の言葉に、
「建築は精神科医にとって最も強力な治療の武器である」「こころは、しわ(摺動面)にある」という言葉がありますが、
身体感覚にアプローチする、「からだ−意識−わたし」の小さなテーマパーク、
これが、クリニックの建造物のコンセプトとなります。
補足すると、以下のようになります。
身体的な感覚を補助線として立ち上がってくるもの、立ち上がってくるわたし、再組織化するわたし、を観察する。
身体の経験にアクセスし、日常的/習慣的な知覚のとりまとめを解除し再編成する過程で、
・「わたし」と思っていたものが何によって貫かれていたかを知って、それを超えていくこと
・「わたし」「家族」「働くこと」と思っていたものが再組織化されていくこと
・「わたし」「家族」「働くこと」に関する語りが語り直されること
(物語生成機能へのアプローチ。健康の定義は「語り直せること」。)
……そのような「からだ-意識-わたしアクセスユニット/装置」としてのクリニックの空間をデザインしました。